主題
サステイナブル社会を支える腐食防食エキスパートを目指して
—腐食現象を理解するための電気化学の原理・原則と腐食評価入門—

趣旨
現在,高度経済成長時に建造された橋梁や道路など,社会資本の経年劣化が大きな問題となっています。国は,国土強靱化を掲げ,社会資本の劣化・損傷の程度を的確に評価し,健全性を適切に維持管理して,人々の安全安心を支えるとともにサステイナブル社会の構築を目指しています。その中で,様々な環境におかれた材料の腐食・損傷の検出や進行度・余寿命の評価など,腐食防食研究者,技術者の果たす役割が今後ますます重要になるといえます。
 さらに,今後は,ときには見えない場所で発生している腐食損傷を検知して,適切な防食対策を提案すること,人間の平均寿命をはるかに越えるような超長期の腐食寿命を評価することなど,極めて複雑で多角的な解析を必要とする腐食問題に対応することが求められてきます。そのため,腐食防食に携わる研究者,技術者には,使用環境や状態,材料との組み合わせに応じて腐食原因を特定し適切な防食対策を提案できる,しっかりとした技術力と状況判断力を備えることが期待されています。
 そこで,本セミナーでは,今後数年間にわたり,「サステイナブル社会を支える腐食防食エキスパートを目指して」を主題として,腐食現象,腐食機構を基礎から理解して,今後直面するであろう様々な腐食問題に対応できる腐食防食エキスパートとしての素養を醸成することを目的とします。
 
今回のセミナーでは,はじめに電気化学反応における電位,電流−電位の関係を学習し,腐食反応機構を電気化学的に解釈する原理・原則を理解するとともに,演習をとおして腐食解析の基礎を習得します。続いて,腐食電位や腐食速度評価の方法を理解するとともに,電気化学計測器を使った実演をとおして計測手法を学習します。以上の腐食現象を理解するための原理・原則や方法をもとに,金属材料の高耐食手法や防食対策における現場技術の具体例を学びます。また,仕上げとして,腐食事象に関するケース・スタディーに取り組み,グループ討論と発表をとおして腐食問題に直面したときの対処法を提案できる基盤を養います。
 これからの腐食防食を支えるエキスパートのたまごとなるような学生,若手研究者,腐食防食の実務に関わる技術者の方々まで,多数のご参加を心待ちにしております。

主催 (公社)腐食防食学会
協賛 安全工学会,(公社) 化学工学会,(一社) 火力原子力発電技術協会,(一社) 表面技術協会,(一社) 軽金属学会,(一社) 鋼管杭・鋼矢板技術協会,(一社) 色材協会,ステンレス協会,(公社) 石油学会,(一社) 日本チタン協会,(公社) 電気化学会,(公社) 土木学会,(公社) 日本化学会,(一社) 日本ガス協会,(一社) 日本機械学会,(公社) 日本金属学会,(一社) 日本建築学会,(一社) 日本原子力学会,(一社) 日本高圧力技術協会,(一社) 日本鋼構造協会,(公社) 日本工学会,(一社) 資源・素材学会,(公社) 日本コンクリート工学会,(公社) 日本材料学会,日本伸銅協会,(社) 日本水道協会,(公社) 日本セラミックス協会,(一社) 日本鉄鋼協会,(一社) 日本非破壊検査協会,(公社) 日本プラントメンテナンス協会,(一社) 日本防錆技術協会,(一社) 日本溶接協会,(一社) 溶接学会

日時 平成28年7月20日(水)〜 22日(金)
場所 新日鐵住金株式会社 鹿島人材育成センター
参加費(消費税込み)
正会員,特別会員(協賛団体会員)45,360円,  学生会員 34,560円,会員外 57,240円 宿泊費および食費(消費税込み)25,920円
申込方法 下記の申込書に必要事項をご記載の上,ファクシミリまたはメールにてお申し込みください。
なお,お申し込みいただいて1週間経過しても受講票が届かない方は事務局までご連絡ください。

申込書クリックしてください

申込先
〒113-0033 文京区本郷2-13-10
 (公社)腐食防食学会
 Tel.03-3815-1161, Fax.03-3815-1291
 ysm.hng-113-0033@jcorr.or.jp

講義内容
[7月20日(水)]
1.腐食現象を理解するための原理・原則
1-1 腐食現象を理解するための電気化学(演習含む)
大阪大学 土谷博昭
1-2 腐食評価の方法 〜腐食電位・腐食速度の評価方法とその実例〜
東京工業大学 多田英司
1-3 腐食試験データを用いた腐食評価例 〜ステンレス鋼の評価〜  
株式会社IHI 榊原洋平

[7月21日(木)]
2.腐食評価の実演と防食管理技術の理解
2-1 金属材料の高耐食技術の実例 
鉄鋼材料編
    
新日鐵住金株式会社 長澤 慎
非鉄材料編       
株式会社UACJ 大谷良行
2-2 防食管理技術の実例 〜防食工法の管理技術実例〜       
株式会社ナカボーテック 星野雅彦
2-3 腐食計測・評価の実演  
国立研究開発法人物質・材料研究機構 川喜多 仁
3.演習課題についてのグループ討論  ケース・スタディー   全委員

[7月22日(金)]
4.グループ発表と総合討論   全委員

コロージョン・セミナー企画委員会  
多田英司  (委員長,東京工業大学)  
土谷博昭  (大阪大学)  
川喜多 仁(国立研究開発法人物質・材料研究機構)  
大谷良行  (株式会社UACJ)  
榊原洋平  (株式会社IHI)  
長澤 慎  (新日鐵住金株式会社)  
星野雅彦  (株式会社ナカボーテック)